第 6 回目・ステップアップ (3) 「”名作(!?)” 撮影のための、写真の見方」

似顔絵 いい写真とそうでない写真の違い、とは何でしょう ? あるいは、感動できる写真とそうでない写真には、どんな差があるでしょう ? 美しいと思える写真とそうでない写真を隔てているのは、いったい何なのでしょう ?

 このように考えながら、写真を見なおしてみると、そこには別の意味や価値が浮かび上がってきます。単純にいえば、写真は見方によって良くもなれば悪くもなるのです。だとするなら、自分たちが撮影した写真に良さだけを見るようにすれば、こんなに幸福なことはありません。

 今回は、そんな写真の見方のコペルニクス的転回(!?)を図ります。ま、馬鹿なことやってるなーと笑い飛ばして頂ければ幸いです。

6.1. 過ぎたるは、傑作の如し

 カメラもデジタルカメラも、ブレやピンボケ、露出などの失敗をできるだけ少なくするように発達してきました。この方向性は、未来永劫、変わることがないはずです。だって、失敗写真なんて、誰も撮りたくありませんものね。
 しかしながら、摩訶不思議としかいいようがないのですけれども、多くの人が失敗写真に感動したり、興味をそそられたりします。とりわけ、度の過ぎた失敗写真はそうです。その理由の一つは、現在のカメラ技術をもってすれば、なかなか度の過ぎた失敗写真など撮れないからでしょう。皮肉といえば皮肉ですね。
 ここに紹介する作例は、いわゆる失敗を、度の過ぎた失敗にすることで、別の意味を持たせようと試みたものです。技術的には、そこそこ面倒だったりしますが、皆さんもご自分の手とカメラで試みてください。


6.1.1. ひどいピンボケと大きなブレ

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写真 1.1.A.
両方にピントを合わせるのはコンパクトタイプのデジタルカメラでも不可能です

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 このような写真を撮る時は、フォーカスロック機能(2.1.2. 参照)を使うか、AFエリアのマニュアル設定(デジタルカメラによって、ない機種があります:2.1.3. 参照)を使います。ピントをマニュアルフォーカスで設定できる機能があれば、より簡単にピンボケの写真を撮影できます。


▼ 鑑賞のポイント

 コンパクトタイプのデジタルカメラは、撮像素子がとても小さいために、銀塩フィルムのカメラと比べると焦点距離の短いレンズが採用されています。このため、一般的な撮影では、大きなピンボケで写ることは滅多にありません。
 デジタルカメラの液晶モニタでイメージを確認するだけでは、ピンボケはほとんど分からなかったりします。
 パソコンのモニタ上やプリントした写真でイメージを大きく拡大した時にはじめてピンボケと分かって愕然とした経験は、多くの読者が体験していることでしょう。

 ここで、ちょっと発想を転換して、大きなピンボケで撮影することにチャレンジしてみませんか? 技術的な難しさと同時に、意外なイメージを楽しめることは請け合いです。


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写真 1.1.B.
写っているのは「心霊」ではなくて、ブレです

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 このような写真は、カメラを三脚にセットし、薄暗い場所で撮影すれば、簡単に撮影できます。
 できれば、感度を低めに設定し、[S] モード(シャッタースピード優先モード)を選択してシャッタースピードを遅く設定するか、[A] モード(絞り優先モード)を選択して絞りを絞り込むように(F値、絞り値を大きく)設定します(2.2.2. 参照)。
 この写真のシャッタースピードは 1/4 秒です。


▼ 鑑賞のポイント

 こうした写真に、「心霊」を感じてしまうのは、私だけではないはずです。しかし、写っているのは、和服の女性が後方の岩から軽く飛び下りた瞬間のブレた映像です。
 どうやら、私たちの意識は、こうしたブレを「心霊」だと思いたがる性質があるようです。頭の上の部分の竹がロープのようにも見えて、なんとなく首を吊っているかのようにも見えたりします。繰り返しますが、ここに写っているのは、”和服の女性が後方の岩から軽く飛び下りた瞬間のブレた映像”、でしかありません。
 不気味といえば、確かに不気味でして、あまりこういう写り方を好む方は少ないでしょう。しかし、面白いといえば、面白いイメージです。思いがけずこうした写真が撮れてしまった時には、あまり神経質にならずに、笑い飛ばしましょう。


6.1.2. 妙な構図

 一般的に写真は、四角く囲まれたイメージです。”四角の中に、さまざまな対象をどのように写すか”、が写真の構図の問題であり、そのために多くの人は、四苦八苦しながらよいカメラポジションやカメラアングルを探し求めるのです。
しかし、何の気なしにうっかりシャッターボタンを押してしまって写った写真に、不思議な魅力を感じることは少なくありません。深く考えすぎないで、さまざまなカメラポジションやカメラアングルで撮ってみることが肝要といえましょう。

 写真は撮影してみるまで、”どのように見えるのか” が分からないものです。デジタルカメラの液晶モニタは、撮影結果をほぼリアルタイムで見ることができますが、撮影現場を離れて、自宅のパソコンのモニタで見るだけでも、既に印象は変わります。とにかくは撮った者勝ち。デジタルカメラでは、電気代ないし電池代だけで済みます。既成のイメージにとらわれないカメラポジションやカメラアングルを探してみましょう。

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写真 1.2.A.
画面の端に写したい対象を位置させる

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 写真 1.1.A. と同様、フォーカスロック機能(2.1.2. 参照)やAFエリア選択機能(デジタルカメラによってない機種があります:2.1.3. 参照)を活用します。この場合は、フォーカスロック機能を使っています。

▼ 鑑賞のポイント

 デジタルコンパクトカメラのAFエリアは、一般的に画面中央部にあります。このため、写したい対象を画面中央部に配置して撮影するのが、正しい撮影の基本です。
 しかし、写したい対象を画面の端に位置させてみるだけで、なんとはなしに普通の写真ではない印象になります。カメラを斜めにして撮影するのも楽しいでしょう。

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写真 1.2.B.
何がどう写っているのか、一瞬分からない

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 彼女が自分の足元を撮影したものです。AFエリアを画面の上部に設定し、足袋(たび)にピントを合わせています。

▼ 鑑賞のポイント

 写真を撮影する時、多くの人は、何がどのように写っているのかを分かりやすく説明しようとしがちです。
 これはこれで大切なことなのですが、時にはいっそのこと、何がどのように写っているのか分からない写真を目指してみましょう。
 何がどのように写っているのか分からない写真を撮影するのは、意外に難しいものです。と同時に、被写体の意外な見え方を発見できる、とても楽しい体験になります。

6.1.3. 現実離れした色や濃さ

 デジタルカメラを使う時、各種の設定をオートで済ましてしまう読者は圧倒的多数に及ぶはずです。  現実問題として、デジタルカメラのオート機能は、ほとんど芸術の域に達しているとさえ思えるほど、優秀です。下手にマニュアル設定しようものなら、必ずといっていいほど失敗してしまいます。
 ですから、失敗を楽しむつもりでマニュアル設定を試みてみるのが、デジタルカメラを使いこなすための早道かもしれません。こうした意味でも、ホワイトバランス(2.3. 参照)と露出補正機能(1.3.3. 参照)は、とても使いでのある機能です。ぜひ、お試しあれ。

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写真 1.3.A.
憂鬱な「青」

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 ホワイトバランスをマニュアルで「電球」に設定し、屋外の太陽光下や日陰で撮影すると、画面全体が青くなります。

▼ 鑑賞のポイント

 青は、寒色であり、寒々しさを感じさせる要素の一つです。また、朝っぽさを演出するために使われたりもします。
 さらに言えば、”ブルーな気持ち” という言い方から連想できるよう、憂鬱な色でもあります。
 被写体の正しい色を写真上に再現するのは、写真撮影の基本ですが、このような色のニュアンスを楽しむつもりになれば、変な色で写った写真にもさまざまな味わいを感じることができるようになります。ホワイトバランス機能の詳細については、「2.3. ホワイトバランスで色を遊ぶ」を熟読してください。

 また、画像加工ソフトなどを使って色調を変えれば、簡単に色のニュアンスを楽しめます(3.3.3. 参照)。

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写真 1.3.B.
露出オーバーで真っ白だけど、いい感じ

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 露出補正機能(1.3.3. 参照)を使えば、写真の全体的な白さ・黒さをかなり自由に調整できます。この写真 1.3.B. の場合には、「クールピクス 880」(「クールピクス 885」でも同様)のマニュアルモードで、+3EV 以上の補正をおこないました。
 マニュアルモードについては、次回に紹介します。

▼ 鑑賞のポイント

 多くの方が誤解しているのですが、写真の白さ・黒さ(明るさ・暗さ)と、被写体を照明する光の明るさとはあまり関係がありません。カメラのAE機能は、写真の仕上がりを白でもない黒でもない、これらの中間のグレーの濃さにするよう自動的に調整します。
 画面全体が白い(明るい)写真にしたいなら+(プラス)側に補正して、画面全体を黒く(暗い)写真にしたいなら−(マイナス)側に補正して撮影します。露出補正機能(1.3.3. 参照)は、ぜひマスターして頂きたい撮影技術の代表です。

 ただ、「クールピクス 880」(「 885」でも同様)の露出補正機能は、プラスマイナス 2EV までですので、この作例のように大幅(+3EV 以上)に補正するには露出(シャッタースピードと絞り値の組み合わせ)をマニュアルで設定しなければなりません。
 真っ白や真っ黒の写真を撮影するのは、簡単そうでいて、意外に難しかったりします。

6.2. 「見る」ことは、「盗む」こと

 写真集や雑誌や広告などで、私たちは毎日多くの写真を見ています。それらの多くはプロフェッショナルが撮影した写真で、とてもきれいだったり、時に感動したりします。
 「わぁ、きれい」、「おっ、すげ〜」と思ったら、その写真を分析的に見てみましょう。(ズーム)レンズの焦点距離はどのくらい ? シャッタースピードや絞り値は ? どんな光を使って撮影しているの ?
 写真をこのような目で「見る」ことで、さまざまな撮影技術を「盗む」ことができます。こうして盗んだ技術を、ご自身の手で実践してみれば、いつのまにか貴方の撮影技術はプロ並みになっていくはずです。

6.2.1. レンズの焦点距離と被写体までの距離を分析する

▼ 鑑賞のポイント

 ポーズは、オチャラケです。念のため。
 写真を見る時、被写体の実物を想像し、その遠近感や立体感の描写を観察すると、使用した(ズーム)レンズの焦点距離がどのくらいなのかを想定することができます。
 遠近感や立体感が強調されている場合は、焦点距離が短い [W] (ワイド)側。
 遠近感や立体感が少ない場合は、焦点距離が長い [T] (テレ)側。

 さらに、被写体の大きさを想像することで、被写体とカメラ位置との距離(撮影距離)も、おおむね想定できます。

 一般に多くの人々は、ズームレンズのズーム操作(レンズの焦点距離の操作)によって、写真写りの大きさだけを変えます。
 しかし、写真写りの大きさは、被写体との距離(撮影距離)によっても変わることも意識しながら、ズーム操作をおこなうようにしてみましょう(1.3.2. および 1.3.3. 参照)。
 これだけでも、プロのような写真にかなり近づけるはずです。

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写真 2.1.A.
ズームレンズを [T](望遠)側にして、被写体から離れてから撮影

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写真 2.1.B.
ズームレンズを [W](広角)側にして、被写体に近づいて撮影

6.2.2. シャッタースピードと絞りを分析する

▼ 鑑賞のポイント

 写真の仕上がりの白さ・黒さ(露出)を調整するのが、シャッタースピードと絞りの役目の一つです。  しかし、これらには、写真表現にとって別の効果もあります。すなわち、シャッタースピードはブレの大きさを、絞りはボケの大きさを変えます(2.2.1. 参照)。
 つまり、ブレの大きさを見ることでシャッタースピードがわかり、ボケの大きさを見ることで絞り値がわかる……、といった具合です。被写体の動きの速さや、被写体と背景の距離の違いなども想像しながら、考えを巡らせてみてください。

 これらの作例は、「クールピクス 990」(「クールピクス 995」でも同様です)を使って、シャッタースピードと絞りをそれぞれ約 4 段分変えたものです。今回の記事の冒頭でも述べた理由により、コンパクトタイプのデジタルカメラでは、背景のボケは銀塩フィルムのカメラで撮った写真と比べるとそれほど大きくはありません。
 なお、扇子は、動いたり止まったりを繰り返すものですので、シャッタースピードを正確に反映しているわけではありません。”なんとなくのイメージ” とご理解ください。

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写真 2.2.A.
速いシャッタースピードで、絞りを開いて(小さな絞り値で)撮影

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写真 2.2.B.
遅いシャッタースピードで、絞りを絞って(大きな絞り値で)撮影

6.2.3. 光の具合を分析する

▼ 鑑賞のポイント

 まず、作例を撮影した時に、太陽がどの方向にあったを想像してみてください。
 これは、写真 2.3.A. を見るとよく分かります。髪の毛の上部、肩の部分に白いテカリがあり、顔が影になっていますから、被写体の後方に太陽があることが分かります。詳しくは、4.3.3.「「光と影」のバリエーション」を参照してください。

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写真 2.3.A.
自然光のみで撮影


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写真 2.3.B.
眼に映り込みはありません

 また、写真 2.3.D. や 写真 2.3.F. のように、眼の部分に注目すると、被写体の前方にどのような光源やレフ板があるかもよく分かります。詳しくは、4.1.3.「プロの写真に学ぶ」を参照してください。

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写真 2.3.C.
内蔵スピードライトを発光させて撮影


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写真 2.3.D.
瞳にスピードライトの光が写っています。「瞳にキャッチライトが入っている」といわれる状態ですね

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写真2.3.E.
レフ板を使って撮影


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写真2.3.F.
瞳に楕円形のレフ板が映り込んでいます

 人物写真だけでなく、風景や小物の写真でも、どのような光で撮影しているかを分析し、それを真似てみれば、さらにプロのような写真を撮影できるようになります。

6.3. 写真は「偽」を作る装置である

 正直申しまして、以下に掲載する 3 点の写真は、真面目にご覧にならないで頂くようお願いします。なんつったって、冗談も冗談、思いっきりウケを狙って撮影したものなのですから。ただし、よくできた写真だとは思っています。
 日本語の写真とは、読んで字の如くであって「真を写す」なのですが、実際には「レンズを使ってできた光の像を記録したもの」でしかありません。そこに写っているのか真実なのか否かは、そのイメージだけで判断できるものではありません。そして、写真のプロフェッショナルの仕事を端的にいうなら、「写真のイメージをさも真実であるかのように見せかけること」といっていいでしょう。ちょっと言い過ぎかしらん ?
 しかし「もしそうだとするなら」と私は考えるのです。「写真に写る「嘘」を、私たちはもっと楽しんでよいのではないか」と。

6.3.1. 「借景」を楽しむ

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写真3.1.
我が家とマイカーです……。というのは、嘘です

▼ 鑑賞のポイント

 日本には「借景」という、すばらしい文化があります。
 借景とは「広辞苑」によりますと、「庭園外の遠山や樹木をその庭のものであるかのように利用してあること。また、そのような造園法。」だそうです。
 ま、私などは、「他人のものをさも自分のものであるかのように写真に撮って楽しむ技術」といった具合に理解していますが、これは正しい理解ではありません。念のため。
 ともあれ、他人のご自宅と自動車の前で記念写真。これを借景といわずしてなんという ? その答えは、失敬。なんつって。

6.3.2. 「関係」を演じる

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写真 3.2.
ウールの着物で秋を演出 ???

▼鑑賞のポイント

 そもそもを言えば、本連載には、なぜか和服の女性ないし私がよく登場します。
 なぜ和服なの ? それは、この連載が英語版もあって国際的なものですから…….。とかいうと、なにやら真実っぽく聞こえるかもしれません。
 なぜ和服なの ? という問いかけには、答えらしい答えはありません。ただ、和服なのです。別にいいではありませんか。和服が好きなだけで。
 しかし、いい感じのカップルですね。自分でいうのも何ですが。でも、本当はモデルをお願いしているだけの関係です。念のため。
 「もしかすると」と思います。「本当のカップルなら、これほどハマった写真にはならないんではないか」と。なぜかというと、本当のカップルなら、照れがあったり、他に引きずってしまう現実がありすぎて、こういう具合には撮られないものですからね。
 こうした意味では、写真の中では偽物の方が本物らしいのです。

6.3.3. 「虚構」を遊ぶ

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写真 3.3.
文豪とその女房 ???

▼ 鑑賞のポイント

 よさげな夫婦ですね……。って、だから嘘ですってば。
 ま、私の本業の一つは営業写真館でして、だからこういう遊びも時々……。
 しかし、背景は別にして、この写真を撮影した照明は、天井に配置された蛍光灯のみ、と言えば、やはり皆さん、驚くのでは?
 この画像は、階調メニューのモノクロモードで撮影していますからモノクロ画像ですが、通常の美しいカラーでだって撮影できます。いやはや、デジタルカメラって凄い!

 ともあれ、人物撮影の最大のポイントは、写真に写る嘘を楽しむことです。真面目になればなるだけ、撮影は堅苦しいものになります。嘘を楽しむつもりになれば、どんな写りの写真になったとしても、楽しいのです。もちろん、風景だって、小物だって、嘘を楽しむ気になれば、こまごましたコーディネートやライティングだって、楽しい作業になると、私は思うわけなのです。
 蛇足ながら、”写真は「偽」を作る装置である” とは、”写真のイメージそのものは全て「被写体そのもの=本物」ではない” という含意もあります。

 さてはて、ちょっと頭がクラクラしてきた読者は少なくないかもしれませんね。でも、今回の記事をここまでお読みになれば、写真を何倍も楽しめる気分になれたのではないかと思いますが、如何でしたか ?
 次回は、「カメラの機能を使い倒す」です。本来の技術的な話題に戻ります。

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