第 9 回目・デジタルカメラを使いこなす (3) 「銀塩カメラへのステップとして」

似顔絵 既にご承知のとおり、デジタルカメラに対して、フィルムを使うカメラを銀塩(フィルム)カメラとかケミカルカメラといいます。これは、フィルムに塗布されている感光物質(乳剤)に、銀の化合物が使われていて、化学的に像を記録しているためです。
 一般ユーザーからプロフェッショナルの現場まで、ますますデジタルカメラが主流になりつつある現在ですが、銀塩カメラや銀塩写真もまだまだ健在です。「デジタル写真が主流だからこそ、銀塩写真に魅力を感じてしまう」人だってすくなくないでしょう。
 最終回である今回は、デジタルカメラと銀塩カメラの共通点や違いを整理しながら、銀塩カメラ(とりわけ35ミリ判一眼レフ)入門までを大まかに案内します。もし、一眼レフカメラを始めてみたいと思われた方は、ぜひ「一眼レフ入門 一眼レフカメラなんてこわくない !」にもアクセスしてみてくださいね。

9.1. デジタルカメラの、ここが偉い !

 皆さんご承知の通り、デジタル技術は日進月歩でして、今日(2002年1月末日に書いています)の最先端技術は明日には既に古くなるほどです……とは、少し極端ないい方かもしれませんが、少なくとも一年前と現在の技術的格差は、驚くものがあります。
 つまりおそらく、これから先の一年後には、もっと高性能で使い勝手がよく、しかも安価なデジタルカメラが登場していることでしょう。もちろん、パソコンを含め、各種の周辺機器もさらなる発展を期待できます。
 しかし悲しいことに、このような技術的発展は、現在の銀塩カメラには期待できそうもありません。

 デジタルカメラの偉さ、あるいは凄さとは、現在の多くの人々の期待と夢が集中している事実にこそあるかもしれません。

9.1.1. ホワイトバランス機能でフィルターいらず

 銀塩カメラにはない、デジタルカメラの機能の一つが、ホワイトバランス機能です。(詳細は、2.3.「ホワイトバランス機能で色を遊ぶ」を参照)
 とりわけ、デジタルカメラのオートホワイトバランス(AWB)機能は、非常に優秀でして、特に何も操作しなくても、大抵の被写体の色を、ほぼ見た目どおりの印象で撮影することができます。さらに、マニュアル操作でこの機能を使えば、いくつかのボタンやダイヤルを操作するだけで、写真/画像の色をかなり自由に補正することができます。

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写真 1.1.a.
デジタルカメラのホワイトバランス機能。
かんたんで使いでのある機能です

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写真 1.1.d.
銀塩カメラで色補正を正しくおこなうためには、
膨大な知識と共に、数多くのフィルターなどの機材と、
多くの労力を必要とします

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写真 1.1.b.
オートホワイトバランス機能により、日陰などのフィルムでは正しい色再現にならない状況でも、
デジタルカメラでは美しい色を再現できたりします

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写真 1.1.c.
フィルムで撮影した写真。
日陰の光は色温度が高いために、やや青みがかって写る傾向があります。
(フィルムでの色再現については、「一眼レフ入門」11回目
「写真の色を楽しもう!」を参照)

 これと同じ色の補正を、銀塩カメラでおこなおうとすれば、フィルムの特性と光源の特徴を正しく理解し、数多くの色補正用フィルターを揃え、必要に応じて使い分ける必要があるのです。知識と機材を要する、大変な技術が必要なわけですね。

– ここで一言 –
「クールピクス 5700 / 5000 /4500 /4300 / 885」などでは、通常のホワイトバランス設定の他に、「ホワイトバランスブラケティング」と呼ばれる機能が搭載されています。
これは、1回撮影する度に、設定されたホワイトバランスを基準にして、やや赤寄り、ノーマル、青寄りの 3 つの画像を記録する機能です。つまり、全く同じシーンでホワイトバランスを微調整した3枚の写真を一度に撮影できます。照明などにより液晶モニタ上での色調の確認が難しい場合や、微妙な白色再現を好みで選択したい場合にたいへん重宝します。

9.1.2. 接写が楽々

 理由を正確に説明しだすと、とてもややこしくなるのですが、単純に言って、コンパクトタイプのデジタルカメラで、小さな物を大きく写す「接写(クローズ・アップ撮影)」をおこなうのは、意外なほど簡単です。特に、ニコン クールピクス シリーズは、この接写機能がとても優秀です。

 クローズアップ(接写)撮影時に注意すべき点は、次の二つでしたね。

  • フォーカスモードを「クローズアップ(接写)」モードに設定(花のアイコンマークを選択)します。
  • できるだけ、三脚を使用し、ブレを防ぎます。
さらに、
  • スピードライトを「発光禁止」に設定すれば、より自然な感じに写ります。
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写真1.2.a.
コンパクトタイプのデジタルカメラのレンズ
(クールピクス 775)の例。
銀塩カメラに比べると、焦点距離が短いために、接写性能を優秀に設計しやすいのです

 さて、コンパクトタイプのデジタルカメラでは簡単にできる接写ですが、コンパクトタイプ(透視ファインダータイプ)の銀塩カメラでは、思ったような接写ができる機種はかなり限られます。

 一眼レフカメラを使っても、別のアクセサリー(クローズアップレンズとか、接写リングとか)を必要としたりします。なぜでしょう ?

 その理由は、コンパクトタイプのデジタルカメラのカメラの撮像素子のサイズが、銀塩カメラのフィルムサイズに比べてかなり小さいことにあります。そのため、画角がだいたい同じであっても、レンズの焦点距離は短い、すなわち被写界深度が深いので至近距離の被写体にピントをあわせやすく、また、レンズの接写性能も優秀にできやすいのです。
 つまり、撮像素子が銀塩フィルムなみに大きい一眼レフタイプのデジタルカメラでは、接写も銀塩フィルムなみにそれなりに難しくなります。「接写が得意である」というのは、デジタルカメラ特有の性質というわけではないことに注意しておいてください。

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写真1.2.b.
フォーカスモードをマクロ(接写)モードに設定するだけで、ここまで近寄って撮影できます

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写真1.2.c.
その結果。
銀塩カメラでこれだけの接写をおこなうのは、かなり困難です


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写真1.2.d.
標準ズームレンズ付きの一眼レフ
(Nikon U)で接写しているところ

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写真1.2.e.
基本セットでは、このていどが限界です


9.1.3. 液晶モニタで即確認

 一眼レフカメラと言えば、プロフェッショナル用カメラの代名詞としても知られていますね。
 そうなった理由の一つが、ファインダー像により、写真に写る範囲や写り方を正確に観察できることでした。一般的なユーザーにはあまり意識されることが少ないかもしれませんが、「何がどのように写るか」をかなり正しく見ることができるからこそ、プロの要求に応えることができたのです。
 しかし、現在、コンパクトタイプのデジタルカメラでさえ、一眼レフのファインダー像を超えているといっていいのです。なぜか ?
 デジタルカメラの液晶モニタでは、写真写りをほぼ正しく観察できると共に、実際に写った結果を即座に確認できます。これは、銀塩カメラがいくらあがいても達成不能な機能といっていいでしょう。なぜなら、銀塩カメラでは、たとえインスタント写真であってもフィルムを現像してみるまで、何がどう写っているかを確認する術(すべ)がないのですから。
 「撮影結果をすぐに確認できる」ということは、「撮影におけるほとんど全ての失敗をなくすことができる」、ということですね。もちろん、決定的なシャッターチャンスを逃がすという失敗は防げませんし、”ついうっかりミス”もなくなりはしませんが……。

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写真1.3.a.
透視ファインダーで観察しているようす。
撮影レンズと異なる位置から観察するために、ズレ(視差(パララックス))が生じ、写り方を正確に知ることはできません。

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写真1.3.b.
透視ファインダーの見え方。
右下に囲まれている範囲は、近接撮影時に写る範囲の目安です

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写真1.3.c.
液晶モニタで観察しているようす。
写真の写り方をほぼ正しく観察できると同時に、撮影結果を即座に確認できます。
でも、手ブレにはご注意 !

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写真1.3.d.
液晶モニタの見え方。
一眼レフカメラのファインダー像と同じで、撮影レンズを通してできた像を観察できます

9.2. 銀塩カメラ(とりわけ一眼レフ)の、ここが偉い !

 現時点において、デジタルカメラよりも銀塩カメラが優位と思える項目を探すのは、少し虚しい(むなしい)ことかもしれません。
 なぜなら、これらは全て、いずれデジタルカメラが優位に立つ項目となりえるだろうからです。
 実際、一眼レフタイプのデジタルカメラを使うことを想定するなら、銀塩カメラが優位に立てるのは、かなり特殊な領域でしかないように思いますが、いかがでしょう ?
 しかし、そうは言っても、確かに、”銀塩カメラを使った方が撮影しやすいだろう写真のイメージ” というものもあります。
 デジタルカメラと銀塩カメラのそれぞれの使い心地といった、撮る人の気持ちの問題も決して小さくはないはずです。

9.2.1. シャッターチャンスに強い

 コンパクトタイプのデジタルカメラを使って撮影する時、シャッターボタンを押してから、実際にシャッター音が聞こえ(聞こえない機種もあります)、そして液晶モニタに撮影結果が映し出されるまでの時間のズレ、遅れ(=タイムラグといいます)に苛立たない人は、まずいないはずです。撮影の遅れは数分の一秒、表示までの時間は 1 秒あるかないかといったていどですが……。
 しかし、とりわけ、子供のいい表情を撮影したい時など、シャッターチャンスを逃したくない時に、この時間遅れは苛立たしいことこの上ありません。
 つまり、シャッターチャンスを優先したい撮影の場合には、銀塩カメラの方が快適に撮影できやすいということができるでしょう。もっとも、銀塩カメラでもオートフォーカスの作動などでイライラすることも少なくありません。また、いずれのカメラにせよ、結局は操作に慣れ、早め早めにシャッターを押すしか方法はないのですが……。
 現時点(2002年1月)において、コンパクトタイプのデジタルカメラで、この時間遅れを気にしないで済むような機種はありません。ただし、一眼レフタイプのデジタルカメラでは、銀塩カメラと同等の感覚で撮影できます。つまり、何年後かには、この時間遅れを気にせずに済み、しかも安価な機種が登場することになるのでしょうね。

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写真 2.1.a.
銀塩カメラの方がシャッターチャンスを逃がさずに撮影しやすい実例。
10カット撮影したところ、8 カットは飛んでいる瞬間を撮影できていました

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写真 2.1.b.
コンパクトタイプのデジタルカメラでは、
こうした失敗が多くなりがちです。
シャッターチャンスを確実に撮るのは難しく、
ジャンプの瞬間を撮影できたのは10カット中
2 カットでした

9.2.2. 背景が大きくボケる

 先に、「コンパクトタイプのデジタルカメラは接写が得意」と書きました。
 これはつまり、コンパクトタイプのデジタルカメラに使われているレンズの焦点距離が短めで、手前から奥までピントが合いやすい性質を持っている(=被写界深度が深い)からです。
 これを逆にデメリットとして理解するなら、背景を大きくボカしたような(=被写界深度が浅い)イメージの撮影は難しいということになります。いわゆる「ポートレート」モードの撮影をコンパクトタイプのデジタルカメラでおこなっても、思ったような効果が得られないことは、もしかすると多くのユーザーが感じているかもしれません。
 これは、レンズの性質(焦点距離の長さ/短さ)の問題でして、背景を大きくボカして撮影したい場合には、レンズの焦点距離が長めの銀塩カメラの方が簡単、ということは覚えておいてもいいでしょう。もちろんですが、レンズ交換可能な一眼レフタイプのデジタルカメラでは、問題は全くありません。

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写真 2.2.a.
クールピクス 775 で撮影した写真 1.1.b の部分拡大です。
画面左の背景部のボケ方を、写真 2.2.b. と比べてください

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写真 2.2.b.
Nikon U で撮影した写真 1.1.c の部分拡大です。
標準ズームレンズの開放 F 値で撮影しています。
開放 F 値がさらに小さくて明るい大口径レンズを使えば、さらに大きなボケを得られます

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写真 2.2.c.
Nikon U とよくセットで売られている標準ズームレンズ。
焦点距離が「28〜80mm」と書いてありますね。
コンパクトタイプのデジタルカメラのレンズと比べると、数倍の長さの焦点距離のレンズですね

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写真 2.2.d.
Nikon U のファインダー像。
きめを感じないくらいのきめ細かさであり、細部を詳しく観察することができます

9.2.3. 各部操作の手触り感

 ”銀塩カメラ” と一口に言っても、最近では、各部にデジタル技術が採用され、”操作はボタン、表示も液晶にデジタルで” といった機種が多くなりました。
 こうした意味で最近の機種に限っていえば、デジタルカメラも銀塩カメラも、撮影時の操作自体に大きな違いはなくなりつつあります。
 しかし、マニュアルタイプの銀塩カメラを操作する時に感じる、”マニュアル操作の手触り感” といったものは、おそらく今後のデジタルカメラに再現されることはないように思われます。
 フィルムを巻き上げる、ピントリングを回転してピントを合わせ、シャッタースピードや絞り値をダイヤルで設定する……、といった写真撮影の基本的操作は、マニュアルタイプの銀塩カメラでこそ深く味わうことができるものでしょう。
 加えるならば、デジタル写真に比べ銀塩写真は、”現像するまで結果がわからない一発勝負” 的なニュアンスが大きいものです。かなりオーバーな表現かもしれませんが、なんとなくこれは、やり直しがきかない人生に似ているのかもしれません。
 自動化、簡略化、簡易化の流れの中で、自分の手でいちいち操作するマニュアルタイプの銀塩カメラは、今後、とても贅沢(ぜいたく)な存在になっていくかもしれませんね。

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写真 2.3.a.
フィルム巻き上げレバー。
これがない銀塩カメラも多くなりました……

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写真 2.3.b.
レンズの “絞りリング” を回して、絞り値(f 値)を設定しています
(最近の多くの機種は、液晶表示を見ながらボタンやダイヤルを操作して設定します)。

その先のリングがピント合わせ用の “距離リング” です。

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写真 2.3.c.
シャッタースピードを設定しています
(最近の多くの機種は、液晶表示を見ながらボタンやダイヤルを操作して設定します)

9.3. 銀塩カメラ(とりわけ一眼レフ)にチャレンジしたい人のために

 冒頭に、「デジタルカメラも銀塩カメラも、レンズを通してできた像を写す機械という意味では同じだ」と書きました。
 そして、実際に写真を撮影する操作などでは、あまり大きな違いはないことも、紹介してきました。
 つまり、デジタル写真も銀塩写真も、カメラ自体に大きな違いはないのです。違いがあるのは、デジタル写真は電気信号にするところを、銀塩写真はフィルムによって化学的に画像を記録しているということです。つまり、銀塩カメラや銀塩写真を撮影するためには、何よりも先に、フィルム(感光材料)を理解すればよいのです。
 とはいっても、これがまた奥深く難しいことが山盛りでして、まあ、本当に楽しいことこのうえありません。
 銀塩写真の技術は、デジタル写真の源流に相当します。銀塩写真を楽しむことは、すなわち写真の歴史をひもとくことでもあるのです。デジタル写真に退屈した時にでも、ぜひ銀塩写真にチャレンジしてみてください。

9.3.1. フィルムの基礎知識

 もっとも一般的に使われているフィルムは、35ミリフィルム(135判フィルム)と呼ばれるものです。
 35ミリフィルムを使うカメラを、「35ミリカメラ」と言います。つまり、35ミリ一眼レフというのは、35ミリフィルムを使う一眼レフカメラという意味です。
 では、「35ミリフィルムとは何か ?」というと、フィルムの幅が35ミリあるフィルムです。35ミリフィルムの両端には、フィルム送りのための孔(パーフォレーションといいます)が並んでいますが、これらを含めた幅が35ミリです。ちなみに、その内側の一般的な画面サイズは24×36ミリです。
 このフィルムは、光が入らない金属製の筒(パトローネとかマガジンとかカートリッジともいいます)の中に、くるくる巻きになって収められています。購入して来た時には、フィルムの先(リーダー部といいます)だけが出ている状態になっています。

 フィルムには、これ以外にも、さまざまな大きさ、形状をしたものがありますが、入門用としては35ミリフィルムが最もおすすめです。世界中どこでも入手しやすいですし、さまざまなメーカーや銘柄を使い分けることもできます。

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写真 3.1.a.
35ミリフィルムの中身。
紙製のパッケージ(左上)の中に、軟質プラスチックケース(右上)があり、
パトローネ(右手で持っている金属製の筒)の中にくるくる巻きになったフィルムが収められています

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写真 3.1.b.
35ミリフィルムは、フィルムの幅が35ミリです。
画面サイズの標準は、24×36ミリ。
36枚撮りのフィルムで、だいたい170センチ程度の長さがあります

9.3.2. フィルムの選び方

 35ミリフィルムを大きく分けると、次の 3 種類になります。
 それぞれの種類に、メーカーや感度の異なるさまざまが数多く市販されています。お望みの種類の中で、感度表示が400(ISO400)のものからスタートすればいいでしょう。
 詳しくは、一眼レフ入門 3 回目「フィルムは光の記録装置」も参考にしてください。

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写真 3.2.a.

  1. カラーネガフィルム
     カラープリントを作成するためのフィルムで、最も数多く使われています。橙色をしたフィルム上に色は補色、濃淡は反対(ネガティブ)に写ります。
     これを印画紙にプリントすることで、はじめて見た目どおりの色、濃淡の写真ができる仕組みです。
     プリントを作成する際に、色や濃淡をかなり自由に調整できます。
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写真 3.2.b.

  1. カラーリバーサルフィルム
     スライド上映にも使われるため「スライドフィルム」といったり、色や濃淡がフィルム上に正しく(ポジティブ)に写るため「ポジフィルム」ということもあります。
     撮影時のフィルター補正や露出調整を正しく反映した写りになり、発色も美しいため、印刷などの原稿として用いたり、趣味で撮影を楽しむ人々に多く使われています。
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写真 3.2.c.

  1. モノクロフィルム
     白黒プリントを作成するためのネガフィルムで、さまざまな色も濃淡でのみ記録します。
     最近ではあまり使われなくなったせいもあり、プリント料金はカラー写真よりも高く、納期も余分に必要だったりします。
     自分でフィルム現像やプリントをおこなったりする根強いファンが多いのも特徴です。

9.3.3. 一眼レフの使い方の基本

 コンパクトタイプのデジタルカメラと全く異なるのは、フィルムを装填(そうてん)すること、そしてレンズが交換できることくらいでしょうか。
 いずれも、はじめは少し戸惑うかもしれませんが、デジタルカメラを操作できる人なら誰にでもできることです。使用説明書を片手に、何度かやってみるだけで大丈夫。
 各部の操作も、ボタンがダイヤルやリングになっている程度の違いです。難しく考えないで、デジタルカメラとの対応を考えれば、理解は早いはずです。
 ここでは、「Nikon U(ユー)」を題材にして、操作の一部を紹介するにとどめます。

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写真3.3.a.
この種の一眼レフカメラでは、レンズを交換できるメリットもあります。
レンズを交換するだけで、さまざまな写りを楽しめます。

コンパクトタイプのデジタルカメラでいえば、コンバータレンズを取り付けて使う感覚に近いでしょう


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写真 3.3.b.
フィルムの装填は、明るい場所でできます。
フルオート機では、パトローネをカメラに入れ、フィルムのリーダー部を引き出して、先端をマークに揃えて裏蓋を閉じるだけです。
マニュアル機ではもう少しやっかいですが、意外と難しいものではありません


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写真 3.3.c.
露出モードの考え方は、デジタルカメラと基本的に同じです。
とりあえず [AUTO] モードでスタートし、イメージプログラムモードや、[P](プログラムオート)、[S](シャッタースピード優先オート)、[A](絞り優先オート)、[M](マニュアル)にも挑戦してください


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写真3.3.d.
ズーム操作。
多くのデジタルカメラでは、ボタンやダイヤル操作ですが、
一眼レフカメラでは、レンズのズームリングを左手で動かすのが一般的です。
一度操作すれば、すぐに慣れます


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写真 3.3.e.
露出補正操作。
デジタルカメラの露出補正と同じです。
撮影結果をすぐに見られない銀塩写真の場合、大幅に変化した何枚かを予備的に撮影しておくのが、撮影上達への早道になります

似顔絵
最終回の終わりです。
 この連載を最初に書き終えたのは、2002年の始めです。今回、内容の一部をアップデートするために若干の訂正を行いました(2003年4月に完了)。
 振り返ってみると、「これがたった一年の出来事か !?」と思えるくらい、デジタルカメラの機種は目まぐるしく変化し、機能・性能も格段に向上しました。しかし、記事の多くは、写真撮影に関する基本的で普遍的な内容を書くようにと心がけていたせいか、大幅な書き換えを要するものではありませんでした。このため、掲載している機種も、今では少し古いタイプに属しますが、あえて最新機種にさしかえずにそのままにしてあります。
 デジタル化の流れは、「写真という言葉」や「写真に写る画像」の意味内容をますます変化させていくでしょう。善くも悪くも、それは確かです。できるなら、こうした変化を私たち自身の平和と幸福のために役立てたいものです。

 また、どこかでお会いしましょう。

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