ネットで、坂出発電所×排煙脱硫装置で調べてみましたら、「坂出発電所の排煙脱硫装置更新工事の完了について」という記事がでてきました。平成15年12月。排煙脱硫装置の更新が終わりましたよ。とのこと。効率と性能を向上させるもので、以前は「 亜硫曹-石膏法」だったのを、新装置では「石灰石-石膏法」に、方式が変わったのが一番大きいようです。工事は平成13年から始まり、2年半かけてやっと完成の運びに。前の装置は、昭和50年から使用していたということで、私が勤めていたころの装置は、6年前に影も形もなくなってしまっていたのです。

「 亜硫曹-石膏法」については「 て」、「石灰石-石膏法」については排煙脱硫技術」あたりで、概要はわかるかと。

流量計

さて、ここから先は、おぼろげな記憶に頼るしかないのですが、続けます。

亜硫曹-石膏方式は、吸収塔と呼ばれる筒の中に排煙を下から上へと通し、上部からカセイソーダを雨のように降らせ、亜硫酸ガスと反応させて亜硫曹(亜硫酸ソーダ)を生成します。カセイソーダは、地上からポンプで一番上まで送り上げるのですが、これがだいたい直径30センチほどもある太いパイプで、左右に2本ありました。一番上は、ビルの5~6階くらいで、14~5mはあったでしょう。

このパイプの中を、カセイソーダがゴーゴー流れるわけですが、排煙の量(単純には電気の出力量にあわせて変わる)に合わせて、流れる量を変えて、化学変化をよい按配にする必要があります。

パイプの中の液体の流れ、つまり流量をどうやって計るかというと、これがまたいろいろな方式があります。

とてもわかりやすかったのは、こちらのページ。「Part 5 (page 1~12) :  流量の計測

いやね。ほとんど勉強のしなおし。忘れるものですねぇ。

で、カセイソーダの流量は、確か「電磁流量計」で計測していたはずです。この方式は、パイプに穴を開けたり、障害物を置く必要もありません。しかしこれ、名前からしても電気を使います。電気を使って磁石をつくり、パイプ内を流れる導電性の液体の運動量によって生じる電圧を計ることで、流量を知るわけですから、思いっきり電気。

そして我がミッションは、停電で電気が使えなくなった時にも、流量を知る装置を作り、制御室にそれを表示する、というものでした。

そこで採用されたのは、「空気圧」を使った装置。まずこれが前提としてありました。火力発電所には、燃料として使う重油や天然ガス、ポンプを動かすエンジンなどにも使う発火性の高い燃料がたくさんあります。こういう場所で電気を使った装置を使って、うっかりショートして火花が散ったりすると、もう悲惨なことになります。このため、こうした危険な場所の計測・制御機器は、「空気圧」タイプを使うのです。空気ですから、火花が散ることはありません。

なので、馴染みはあります。

具体的にはこんなもの。

 

多分、デザインなんかは大きく変わっているはず。でも、なんとなく雰囲気は覚えています。懐かしいなぁ。この会社は今、YOKOGAWAとなっていますが、当時は「横河ヒューレットパッカード」でした。他には、「山武ハネウェル」という会社のもよく使っていました。先輩から、「ヤマタケ骨折れると覚えるのじゃ」といわれてあっと言う間に覚えられました。ヤマタケという名字の社員もいたのですよ。ここも今は「日本ハネウェル」に変わっているようです。隔世の感これあり。

流量測定器は基本このタイプで、ここから銅でできたパイプで空気を送り、制御室にこんな計器を付けて流量を表示します。

 

 

こちらは、多分メーカーが違うはずですが、なんとなくのデザインはこんなのです。測定するパイプから、制御室までは、道路の下の暗渠も通す必要があり、総計で50mくらいあったんじゃないかなぁ。

さて、全体の計画はこんな雰囲気で決まりましたが、さて、流量をどこで、どのように計るか? は誰も知りませんし、わかりませんでした。なにしろ、前例がないのてすから。

というわけで、次回に続く。

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