『日本カメラ』1999年の連載。2ページもの。11回分しかないので、多分1回休みになったのでしょう。記憶にないのですが。
タイトルのイラストも自分で描きました。暇だったんです。原画がどこかにあるはずなので、見つかったら掲載しましょう。

 

写真雑誌というのは、写真家の作品グラビア、最新カメラの紹介、写真コンテストの三本柱でできていて、皆さん実に真面目に写真を探求していたのです。
私がやっているのだけが「写真」、だから「あれは写真じゃない」という指向がまた強いのです。
うして全体が、政治には絶対関与せず、カメラやフィルムの売り上げを伸ばすだけの(健全な?)方向を向いていた、と・・・・・
今から思い返せばそんな感じがします。割合近視眼というか、広がりがない。
でも、そんないろんな方角を向いた人が寄り合い所帯を形成しているのが写真雑誌であって、相応の懐の深さがったこともまた事実。
だから、メインじゃない記事の方が面色いものなんです。

 

で、王道の写真をとりまく周辺の技術、といっていいのかどうか?
周辺に関心のある人にとってはそここそが「中心」なのですが、一般的には知られていない技術・カメラ・ノウハウ・歴史があります。

 

ステレオカメラ、ゾートロープにプラクシノスコープ(動画の原型となる技術)、ミノックス(スパイカメラ)、光学、ポラロイドフィルムの転写・・・。
そんな技術を一つ一つ紹介した記事です。
もっとも、これらを私が熟知していたというのではなくて、関心のあるジャンルをその都度勉強しながら記事にしていきました。
ある意味、お金をいただきながら、一番勉強しているのは自分、というような。

 

今ではなんでもかんでもPCでできて、インターネットでたいていの技術を学べるのですが、当時は機会に恵まれ、力わざでねじ伏せないとできないことが少なくなかったのです。
楽しかった。実に楽しかった・・・・。

ほんと、いい時代でした。

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